板金加工:アーク溶接について
本記事では、板金加工における「アーク溶接」についてご紹介しています。ぜひご覧ください。
当コラムでは、金属における加工方法の一つである鏡面加工について説明します。金属塑性加工.comの視点で、詳しく解説いたしますので、参考にして頂けますと幸いです。
鏡(かがみ)は通常、可視光線を反射する部分を持つ物体、または、その性質を利用して光を反射させる器具を示し、この鏡の面を持ったものを鏡面と呼びます。
鏡面においては、先に述べた「可視光線を反射」させるために面を凹凸なく仕上げることが必要であり、この「面を凹凸なく仕上げる」加工方法を、鏡面加工といいます。
鏡面加工の理解において、鏡面反射を理解することは必須となります。
鏡のような凹凸のない面により光が反射することを鏡面反射と呼びます。鏡面反射には、正反射と拡散反射の二種類があります。
正反射は、完全に平らな面で生じ、入射角θiと反射角θrが等しくなります。反射鏡の設計時には正反射を基本に設計が行われますが、実際には鏡面の精度や光の消光減少が発生する等で正反射の状態が設計通りとならないことから、光源の開発などが並行し進められます。
凹凸のある面で生じ、入射角θiに対して様々な方向に反射が発生します。(凹凸と言っても目視レベルで見えるものではありません)
鏡面反射についてご説明させて頂きましたが、金属材料によって正反射率は異なります。
【材料反射率;参考 ※垂直入射時】
1)銀面 : 93%
2)アルミ電解研磨面 : 90~95%
3)ガラス鏡面(アルミ合金) : 80~85%
4) 水銀、アルミ : 70~75%
5) 金、クロム、ニッケル、白銀、錫 : 60~70%
6) 銅、鋼、タングステン : 50~60%
7) 錫箔、銀箔、アルミ箔 : 20~30%
最も反射率が高い材料は銀であり、古い鏡の裏面には銀を張り付けて鏡面としていました。また、アルミも銀に次いで反射率が高く、鏡面加工後にさらに電解研磨を施すことで、正反射率を銀面まで近づけることが出来ます。
鏡面加工には、
①切削加工による鏡面加工
②研磨加工による鏡面加工
③蒸着メッキによる鏡面加工
があります。
旋盤等を用いて、切削加工により鏡面加工を行う場合には、ダイヤモンドバイト等を使用し、一定の回転数と送り速度で加工を行います。プログラムにより加工を行うことができるため、複雑な形状の鏡面加工も可能ですが、小径のワークでは加工速度を上げることが難しく鏡面形成が難しい場合もあります。
研磨加工による鏡面加工では、一般的にラップ盤と呼ばれる研磨装置により研磨成形を行われます。ある程度の平面度まで加工を行ったものを最終仕上げとして研磨し、鏡面まで成形します。平面を有する部品を仕上げる場合が多く、加工時に使用する研磨剤の選定により鏡面精度を高める事が出来ます。
蒸着メッキによる鏡面加工では、基材となるアルミ成型品、亜鉛合金、樹脂成型品等の表面に蒸着メッキを施すことにより、鏡面を得ます。蒸着メッキは、一般的にスパッタリングと呼ばれる加工方法により鍍着しますが、母材との密着性や面粗度を改善するためにアンダーコート(下地処理)を行う必要があり、極小部への鍍着が難しいといった課題があります。また、機材が樹脂の場合には紫外線による母材の劣化が課題となります。近年ではアンダーコートレスの蒸着メッキも開発されています。
金属塑性加工.comを運営する高橋金属は、プレス加工による鏡面加工工法を開発しました。
また、鏡面プレス加工技術を応用した、「奇数鏡面加工技術」や「ダイヤカットリフレクタ」も開発し、コストダウンや品質向上、高付加価値化を目的に採用されています。
鏡面プレス加工技術とは、特殊冷間プレス加工工法によりプレス加工のみで鏡面部表面粗さRa0.02以下の鏡面成型を実現する技術です。当技術は、「平成25年MF 技術大賞2012/2013」「平成25年 第5回「ものづくり日本大賞 製品・技術開発部」を受賞しました。主に、デザイン品の成型に用いられています。 鏡面プレス加工技術は、自社開発の、①プレス加工技術 ②プレス加工油 ③イオン洗浄水による複合技術です。プレス加工油には、潤滑性・冷却性+鏡面を維持するための成型性を備えた自社開発の油を使用しています。成型後にプレス加工油などの不純物を除去する洗浄水には、自社開発の電解イオン水洗浄機を用いることで、極めて高い清浄度を得ることが可能となっています。 加工材には、高輝度LED照明に適応させるため、放熱性が高く、紫外線による劣化の無い特殊アルミニウム材を用いています。 当技術を用いてサーボプレス機によりリフレクター成型を行うことで、高寿命、高精度、高品位、短納期、環境配慮(蒸着メッキレス・再リサイクル可能)を実現することができます。また、温度50℃、湿度95%RHの環境条件下で1000時間放置試験を行っておりますが、鏡面成形部に曇が無く、照度の悪化も無い事が確認できております。
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奇数鏡面加工技術は、鏡面加工プレス加工技術を活用することで、奇数両面を実現する加工技術です。
この奇数鏡面は、特に波長の短い紫外線領域の光でも指向性を持たせて照射することを目的に開発しました。鏡面部の全長を長く取り、さらに狭面を奇数平面鏡とすることで、紫外線領域の光でも指向性を持たせることを可能としています。当、奇数鏡面加工技術を用いたリフレクター成型品は、医療機器をはじめとした不可視光線を照射する機器において、光の均一照射が実現でき新製品開発や既存製品の機能向上に活用できるため、先端製品を扱う皆様より数多くのお問合せを頂戴しております。
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鏡面成型金型にダイヤカットリフレクタ用のパンチを組み込み成型しております。従来、樹脂等の基材に蒸着メッキをかけることで製作されていましたが、ダイヤカットリフレクタ形状に蒸着メッキをかける場合、ベースコートの膜厚が影響することで、稜線が不明瞭となり、光学設計通りの照度が出ないという課題がありました。当技術では、プレス成型のみでダイヤカットリフレクタ形状を成型するため、明瞭な稜線が得られ光学設計通りの光の照射が実現できます。 ダイヤカットリフレクタにて成型されて製品は、主に意匠製品として使用されています。
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鏡面加工品は、医療機器や測定機器、自動車のヘッドライトなど、集光用部品として活用されています。また、建築分野で意匠用途としても活用されています。ここからは、当社のコア技術である”鏡面プレス加工技術”を活用した加工事例を一部ご紹介します。
こちらの製品は家電用の照明リフレクターです。材料としては、アルミを採用しており当社のオリジナル技術である鏡面加工により制作しています。本来であれば鏡面加工をする際は樹脂やアルミ材を樹脂成形・ダイカスト成形を行い蒸着・メッキを行うなど、工数がかかりますが、弊社にお任せいただければ面粗さRa0.02以下の鏡面成型を実現することができます。面粗さRa0.02以下は、樹脂成型+アルミ蒸着メッキを行う工程に匹敵する輝きです。さらに、プレス加工のみで製作するため加工工程を減らすことができ、コストダウンも実現することができます。
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こちらの製品は、医療業界向けに製作を致しましたレントゲンの集光に使用されるリフレクター部品です。材料としては、軽量かつ加工がしやすいという特徴を持つアルミニウムを採用しております。また、製品のサイズは20mm×20mm×10mmとなっております。鏡面プレス加工技術の採用により、大幅なコストダウン・製造リードタイムの短縮を実現しています。
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