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ZAM材の溶接について、コア技術を活用した高品質溶接

ZAMは、耐食性や加工性に優れるメッキ鋼板材の一種です。当コラムでは、ZAM材の溶接についてご説明させて頂きます。ZAMの溶接について、基礎知識として情報収集を行っている方以外にも、ZAMの溶接にお悩みをお持ちの方にもお役立ちできる内容となっていますので、是非参考にしてください。

ZAM材をはじめとした表面処理鋼板材を高品質で溶接するためのガイドブックは以下より無料でダウンロードできます。是非こちらもご確認ください。

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ZAM鋼板とは?

ZAM鋼板とは、溶融亜鉛メッキ鋼板の一種であり、高耐食性メッキ鋼板のことを言います。日新製鋼株式会社様が開発した商品です。ZAMは、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)の頭文字であり、これら3つのメッキ層を持つことからZAMと名付けられております。

ZAMの特徴

ZAMの特徴として以下の3つが挙げられます。

耐食性

ZAM材の大きな特徴の一つとして、耐食性が挙げられます。従来のSGCC(溶融亜鉛メッキ鋼板)と比較した場合、耐食性が約10~20倍優れていると言われています。これは、アルミニウムとマグネシウム、亜鉛によるメッキ層の効果であり、マグネシウムを含む亜鉛系保護被膜が形成されることで、高い耐食性を実現しています。

加工性

ZAMは、加工性に優れます。特に、プレス加工性に優れていますが、その理由は、従来のSGCCと比較しメッキ層硬く、平滑な点にあります。加工性が優れるため、加工精度が高く、さらに量産性を向上できるというメリットがあります。

低コスト

ZAM材は、耐食性・加工性に優れる材料です。しかし、耐食性・加工性に優れる材料としてSUSが挙げられますが、ZAM材が選定される大きな理由として低コストがあります。SGCCなどの溶融亜鉛メッキ鋼板は、成型した後にメッキ処理を行いますが、ZAMの場合は事前にメッキ処理が施された材料を加工するためメッキ処理工程が不要となり、工数を大幅に削減できます。
耐食性が必要な場合、SUSが用いられることが一般的ですが、SUSと比較しても1/2程度の材料コストとなります。当社では、SUSからZAMに材料変更を行うことで、70%のコストダウンを実現した事例もあります。

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ZAM材のデメリット

耐食性・加工性に優れ、低コストであるZAM材ですが、メッキ鋼板であるがゆえのデメリットもあります。

メッキがはがれるリスク

一般的に溶融亜鉛メッキ鋼板は、経年劣化によりメッキがはがれるリスクが付きまといます。そのため、食品機械などの製品接触部や、クリーンルームで使用する設備の場合は、ZAM材を使用することを控え、SUSを使用ことが一般的です。

溶接の際、ブローホールが発生するリスク

ZAMはメッキ鋼板であり、そのまま溶接してしまうとメッキが溶けガス化し、溶接ビードを溶かして穴が空いてしまうことで、強度不良に陥ることが懸念されます。そのため、溶接箇所についてはメッキを剥がして接合することが一般的であり、溶接箇所に関しては、錆発生リスクが高まってしまいます。

ZAM材を高品質に接合する当社のコア技術

前述したとおり、ZAM材にはメッキ鋼板材ならではのデメリットがあります。メッキ鋼板材を使用する以上は、メッキが剥がれ落ちるリスクは避けられませんが、当社の表面処理鋼板材接合技術を用いることで、メッキを剥がさずにZAM材を溶接することが可能となります。

高度コア技術:表面処理鋼板材接合技術

表面処理鋼板材接合技術表面処理鋼板材接合技術とは、溶融メッキ鋼板材のような防錆・耐食性を高める目的で表面処理を行った材料を、安定的な強度で重ね溶接するプレス加工とファイバーレーザ溶接加工の複合技術です。表面処理鋼板材接合技術を用いることで、ZAM材を始めとしたメッキ鋼板の安定的な溶接が可能となります。当技術により、防錆・耐食性が必要な場合にZAM材を選定できるため、材料コストを1/3に抑えることが可能となります。また、溶接箇所の防錆・耐食性を高めるための後処理工程も不要となり、製造リードタイムの短縮も実現できます。 また、スポット溶接を使用している場合、ファイバーレーザ溶接に変更することが可能となるため、溶接時間を2/3に低減することが可能となります。

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表面処理鋼板材接合 ガイドブック

当社の表面処理鋼板材接合技術は、これまで皆様の溶接に関するお悩みを解決してまいりました。表面処理鋼板材接合に関する、基礎知識やポイント、事例についてまとめたガイドブックを発刊しておりますので、是非ご確認ください。無料でDLが可能です。

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メッキ鋼板の溶接動画のご紹介

金属塑性加工.comでは、ZAM材をはじめとしたメッキ鋼板の高品質接合を行っております。ファイバーレーザによる亜鉛メッキ鋼板の接合動画をご確認頂けます。

お気軽に当社に御相談ください!

当コラムでは、ZAM材の溶接に関してご説明させて頂きました。当社は、VA・VE提案によりZAM材をご提案させて頂き、コストダウンを実現した事例を多数持ちます。さらに、表面処理鋼板材接合技術を活用して、高品質・低コストなZAM材の溶接が可能です。ZAMの溶接にお悩みをお持ちの皆様、お気軽に当社に御相談ください。

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