板金加工:アーク溶接について
本記事では、板金加工における「アーク溶接」についてご紹介しています。ぜひご覧ください。
プレス加工における成形加工について説明します。
下図に示しますようにプレス加工の区分の中に成形加工として大きく7つの加工内容が有ります。
ここでは3つの加工方法の内容と、特徴について説明をしていきたい思います。
エンボス加工事例を下図に示します。左図の成形を行う過程を矢視断面で説明します。
エンボス加工は、ワークの投入後、金型が下降しブランクホルダーでワークを把持します。その後、ワークを把持したままで金型が下降し更に加工し成形され、金型が下死点に到達するとパンチ、ダイスによりワークが成形され形状が整います。
エンボス加工の代表的な例は、自動車等に取付けられているナンバープレートになります。ナンバープレートの文字や数字の部分には、おおよそ板厚分の段差を付けるエンボス加工がされています。
下図のナンバープレートの数字の部分を断面で見ると数字の所が高くエンボス成形され盛上っています。
下の写真は、食品などを搬送するシュートですが、これにもエンボス加工を施した材料を使用する事で、食料品はシュートに付かずに搬送する事ができます。この様な鈑金部品の場合には、予めエンボス材を使用し加工を行います。このエンボス材は、一般的に定尺材(3尺×6尺等)の大判材から切出し製作しますが、この様な材料の場合のエンボス加工は凹凸一対のロール成形金型を使用した加工を行います。
バルジ張出し加工は既に絞り加工の張出し絞りでも紹介しましたが、もう少し詳しく説明したいと思います。
下図の加工例は、パイプ中央に膨らまし加工を行うものですが、金型にワーク(パイプ材)入れると、設備は金型を上下から閉めます。その後にワーク内部に内圧をかける為の加工油等を入れ、両側から荷重を掛ける事により内圧が高まり、金型の形状に沿って成形されていきます。金型にワークが馴染んだ状態で加工が完了すると両側から荷重を掛けているパンチが開きワークを取出します。
下の製品は、自転車のペダルを取付けている部品になりますが、この部品もバルジ成形で加工を行っています。穴加工を予め行った状態で成形金型にセットし加工を行います。内圧が掛かる事で立上げ加工をする事ができます。
数十年前には自転車用の部品成型を主流に生産されていたバルジ成形(ハイドロフォーミング加工)も、現在では自動車用のエキゾーストマフラー、クロスメンバーリアサスペンション、サブフレームの加工が主となっています。
つば出し成形は、パイプの端末部の加工の事を主に言います。板材の加工でもつば出し加工は行いますが、こちらは「ディンプリング加工」と呼ぶことが有ります。パイプ端末加工のつば出し成形加工では、パイプをつなぎ合わせる所に施工し面の密着性を高め流体の漏れを防止する為に活用されています。比較的薄板のパイプ材に活用される事が多い加工工法です。パイプの端末加工のため、一般的なクランクプレスなどは使用せずに加工します。
「ディンプリング加工」では、下図のように皿ビスやリベットの頭部がはみ出る事で機能やデザインを阻害する場合などに活用されます。プレス金型で必要な部分に予め穴あけ加工を施し、その後、皿ビスやリベット逃がし形状に成形します、この様な加工方法を、アイダエンジニアリングではストレッチフランジング成形法と呼ばれています。
今回は、張出し加工と絞り加工の違いについて解説しました。
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