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プレス加工:プレス加工:カール曲げ加工(カーリング)の種類と加工工程

本記事では、プレス加工曲げ加工のひとつであるカール曲げ加工(カーリング)について詳しく解説します。

なお、曲げ加工において大きな問題となるスプリングバックの原因と対策については、こちらの記事で詳しく解説しております。

>>曲げ加工の種類とスプリングバックの原因と対策

 

また、プレスのせん断加工に関する基礎知識をまとめた技術カタログもございますので、ぜひダウンロードください。

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せん断加工の基礎知識

 

 

カール曲げ加工(カーリング)

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上の写真は、扉の開閉部に使用される蝶番です。

鋳物製など高級志向の物から、扉の開閉ができ、安い方が良いといった物まで、多種多様な物が販売されています。後者の場合には、価格が安いものが必要となりますので、プレス加工等により製造され、蝶番の回転部には、カール曲げが活用されています。また、板材から、円筒形状に成形する事で、「軸」の機能を持たせる事や、安全対策としての加工等、カール曲げにより製品機能を持たせることが可能となります。

 

 

カール曲げ加工の工程について

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カール曲げ加工の加工工程の例を上図に示します。

上図の加工工程では3工程で完成となります。きれいな円筒形状を成形するために、第1曲げに端(はな)曲げを入れることによりカール加工時に先端部に曲げR形状が成形できるようにします。その後、第2、第3曲げで順にカール形状に成形していきます。

カール成形加工において、円筒形状が歪になる原因は、主に下記の3つが考えられます。

  1. 各曲げRの金型形状が合っていない
  2. 第3曲げのパンチ内面の表面粗さが粗い
  3. 加工時に材料が滑らずに成形されてしまう

安全対策としてのカール形状や、蝶番の「ちょうつがい」等に活用される上では製品の機能上きれいなカール形状が望まれますので、金型の製作時に配慮する必要があります。

 

 

カール曲げの展開長さの求め方

先に、述べたカール曲げの展開長さの求め方を紹介します。

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上図の製品形状をプレス加工により求める場合には製品形状の点線で囲った範囲を求めます。
この時には、形状を大きく3つに分けて展開長さを求めます。

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カール曲げの展開時の形状分割

それぞれ

となります。

 

分割形状のL1の求め方

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L1の長さは中立面半径の長さで求めます。まず、中立面半径を求める場合には下記の公式で求めます。

r=R-y*t

R:製品半径 r:中立面半径 y:係数 t:板厚

係数yは、製品半径を板厚で割った値から下表をもとに求めます。

中立面半径(r)の3/4周がL1の長さとなります。

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分割形状のL2の求め方

L2は円弧とせずに直線として求めます(正確には円弧形状ですが距離が短く長さの差は誤差程度)この場合の公式を下記に示します。

L2=R-t

R:製品半径 t:製品板厚

 

分割形状のRの求め方

Rの長さは製品半径の長さを適用します。

 

カール形状の長さの求め方

カール形状としての展開長さは下記に示す様になります。先に記載したそれぞれの長さを足した長さとなります。

展開長さ=L1+L2+R

 

丸め曲げ金型

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丸め曲げ加工の加工工程

カール曲げ加工形状に類似した加工方法に「丸め曲げ加工」が有り、カール曲げ加工と同様に円筒形状に成形します。カール曲げ加工では、平板の端面部にカール形状が有りますが、丸め曲げ加工では、チューブ形状に平板から成形します。

丸め曲げは、上図の様に第1曲げで両端の端曲げを行い第2曲げで波曲げを行います、この際の中央部の曲げは最終の円形状のR寸法よりも小さく曲げる様に設計すると最終工程の第3曲げできれいな円形状の成形が可能となります。また、第3曲げの曲げパンチの径は、製品内径よりも若干小さい方が下死点での材料圧縮の効果が発生するため、スプリングバックに対する効果も有ります。

この丸め曲げ加工では、曲げた製品の端面部に若干の隙間が生じる為、後工程で溶接等により固定する等が必要となりますが、一部では端面部に切込み形状を設けカシメる事で円筒形状を安定化させている事例も有ります。

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一般的な鈑金加工では、3本ロール機を用いた円筒形状の曲げ加工が有りますが、比較的大きな径の成形に使われる為、小径の円筒形状品には向きません。また、1本毎に成形をするため、生産性は低く大量生産には不向きな製造方法となります。しかし、数十個単位の試作対応であれば十分対応が可能な工法となります。

 

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今回は、プレス曲げ加工におけるカール曲げ(カーリング)ついて詳しく解説しました。
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